philosophy


わたしらしく整えるための、3つの視点

くらすとワークでは、すべての支援の根底に「3つのフィロソフィー(視点)」を置いています。

 

それは、整えるということを、単なる"片付け"や"時間管理"としてではなく、

"自分をどう受けとめ、どう生きるか"という根本の問いとして捉えるための、道しるべです。

 

01

「整える」とは、そろえることではなく、揺らぎを受けとめること

「整える」と聞くと、何かをきっちり揃えたり、完璧な状態に近づけることを思い浮かべるかもしれません。

 

けれど、くらすとワークが大切にしているのは、“どんな自分もそのまま受けとめられる状態”をつくっていくことです。

 

私たちは、日々の暮らしや人間関係、変化する環境のなかで、迷ったり、揺れたり、バランスを崩したりすることがあります。

 

整えるとは、その“ゆらぎ”を責めるのではなく、「揺れても大丈夫」と思える自分の軸を見つけていくプロセスです。

 

ピタッと揃えるのではなく、またここに戻ってこられるという“安心の場所”を、自分の内にも外にも持つこと。

それが、くらすとワークにおける「整える」の意味です。

 

02

「片付ける」とは、行動を変える前に“思考”を見つめ直すこと

部屋をきれいにしたり、モノを減らすことは、見た目には分かりやすい「片付けの成果」に見えるかもしれません。

 

けれど、本当に片付けたいのは、ずっと感じていた違和感の、その理由と向き合うことなのかもしれません。

 

空間に「うまくいっていない感覚」があるとき、その奥には、気持ちの整理が追いついていなかった時間や、優先順位が定まらないまま揺れていた思考が潜んでいることがあります。

 

くらすとワークでは、外側の変化を急がず、「今ここにある感覚」に立ち止まり、その背景にある気持ちや考えに、丁寧に耳を澄ませることから始めます。

 

片付けとは、選ぶ力を取り戻し、いま本当に大切にしたいことに、エネルギーと時間を注げるようにするための整理です。

 

行動だけを変えようとしても、土台となる思考が整っていなければ、また元に戻ってしまう——だからこそ、思考を整えることが、片付けのはじまりなのです。

 

実際には、「とにかく部屋が片付かなくて苦しい」といった物理的な困りごとがきっかけになることもあります。

でも、そこから「本当に大事にしたいこと」に向かっていくには、やはり思考の整理が欠かせません。

くらすとワークでは、どこから始めてもいい。でも最後には“わたしの思考”に立ち戻れるような整えを目指します。

03

「働く」も「暮らす」も、人生というひとつの流れの中にあること

家庭と仕事、どちらも大切にしたい。

でも思うように両立できないと、「自分はちゃんとできていない」と責めてしまう。

そんなふうに、まじめでがんばり屋の人ほど苦しくなってしまうことがあります。

 

けれど、私たちの人生は、いつも同じリズムで進むわけではありません。

子育てや介護、キャリアの転機、体調の波——その時々で、暮らしと働き方の重心は変わって当然なのです。

 

だからこそ大切なのは、「今できていないこと」にとらわれるのではなく、「これからどう在りたいか」という視点で選びなおすこと。

 

私たちのリソース(時間、エネルギー、お金など)は限られています。

すべてを同時にこなそうとするのではなく、その時々に応じて、偏らせてよいという前提を持つこと。

 

たとえば、「貯金か自己投資か」迷う場面。

不安からの貯金よりも、学びや経験、環境づくりに使う時間とお金が、長い目で見れば、“未来への貯金”となって自分に返ってくるかもしれません。

 

一見アンバランスに見える選択でも、人生全体で見れば、それは必要な再配分。

偏らせることは、あきらめではなく、しなやかな戦略なのです。

 

「くらす」と「ワーク」は、もともと分けられるものではありません。

一人の“わたし”の中で、重なり合いながら続いていく営みです。

 

だからこそ、くらすとワークでは、“どう生きたいか”という軸から暮らしと働き方を見なおし、両方を一緒に整えていく「ととのえごと」を大切にしています。

 

今この瞬間の「できていない自分」ではなく、人生全体の流れで、自分らしい選択をすること。

それが、わたしらしく歩むための、新しいバランスのかたちだと私たちは考えています。